平凡謳歌

なんてことない日常の記録

『忍びの国』和田竜

忍びの国 (新潮文庫)

忍びの国 (新潮文庫)

時は戦国。忍びの無門は伊賀一の腕を誇るも無類の怠け者。女房のお国に稼ぎのなさを咎められ、百文の褒美目当てに他家の伊賀者を殺める。このとき、伊賀攻略を狙う織田信雄軍と百地三太夫率いる伊賀忍び軍団との、壮絶な戦の火蓋が切って落とされた―。破天荒な人物、スリリングな謀略、迫力の戦闘。「天正伊賀の乱」を背景に、全く新しい歴史小説の到来を宣言した圧倒的快作。

時代ものって漢字が多くて歴史ネタをかすめてくると難しいから苦手なんですけど、古本屋でスタッフおすすめで割り引かれてたので読んでみました。信長さん時代の伊賀忍者の話なんですけど、伊賀忍者は何よりもお金と自分の命が大切で、義理とか人情とかの考え方が気持ちいいくらいなくて面白かったです。たとえば序盤に一緒に逃げていた仲間の脚が吹き飛んで走れなくなったとき、普通だったらなんとかして連れて帰るだとか、俺のことは置いてけとかいうやりとりがあるところがまったくなくて、なんの躊躇いもなく普通に置いていく。それで仲間が俺も連れて行ってくれと懇願しても、え?なんで足手まといになるやつをわざわざ自分の命を危険に晒してまで連れて帰らないといけないの?みたいな感じで、仲間もそれを聞いて、そうだよねーって感じで諦めちゃうとことか、命のやりとりがなんともあっけなくて、でもお金がもらえるとわかった途端のイキイキ感とか忍者の自由さにふふってなりました。